元々は「軍用手袋」の略で、旧日本軍の兵士が使用していたことに由来しています。丈夫で安価な作業用手袋として使用されている軍手は日本独自のもので、世界的に広く普及しているものではありません。
手のひら部分にゴムや塩ビ素材のすべり止め加工を施した手袋です。軍手に比べ、物を持った時の保持力に優れています。すべり止め部分の素材と形状によって大別され、はめ心地や価格が異なります。
手のひら部分を樹脂やゴムでコーティングし、手の甲部分はコーティングしていない(=抜いてある)手袋です。手のひら部分はすべり止め効果を発揮し、手の甲は通気性がよく蒸れにくいのが特徴です。
綿100%の薄手生地でフィット感と汗の吸着性も良く、触れるものに傷もつけにくく静電気も生じにくい特徴があります。精密・電子部品の組立、検査等の作業には欠かせない手袋です。
ゴム手袋を素手に直接つけて作業すると汗が出ますが、インナーとして手袋を使用することでムレやベタつきが軽減され、快適な作業ができます。肌荒れの症状の悪化を食い止めるためにインナー手袋を使用することもあります。
導電性繊維などを使用し静電気を逃しやすくした手袋です。低発塵の長繊維で編み上げしているので、クリーンな作業に使用することができます。
軟質の塩化ビニールが使用されています。柔らかく、天然ゴムに比べ耐油性があり、ゴムアレルギーの恐れもありません。樹脂としてのバランスの良さから、軽作業から重作業まで使用されます。
天然ゴム手袋は本来ゴムの持つ弾性を持っており、手にしなやかな感触を得られるものが多いのが特長です。機械的強度(耐摩耗性・耐引裂性)や伸縮性に優れ、防寒用途としても使用されています。
ニトリルゴムを素材とする手袋は、その耐油性の高さが特長です。ガソリンなどの燃料油や作動油・潤滑油などのオイルに対し、高い耐性を持ちます。さらに耐摩耗性などの強度面に優れているものが多いです。
腕部分まで保護するロングタイプで、腕全体をガードするので水まわり作業でも使用できます。バランスのいい塩化ビニールタイプと柔らい天然ゴムタイプ、耐油性に優れたニトリルゴムタイプがあります。
有機溶剤などを使用する作業の場合は、その溶剤に対して適切な材質の手袋を選ぶ必要があります。手袋の樹脂膜が破れていなくても透過によって手肌に影響される恐れがありますので、使用する薬剤に対応できる材質の手袋を選定してください。
使い捨て手袋を使用することで、毎回新しく、清潔に作業ができるため感染・汚染のリスクを低減できます。また指サックは、指先だけの装着のため、事務作業など様々なシーンで活用できます。
クリーンルーム用手袋は無塵加工や無縫製加工されているものを指し、半導体・電子部品などの精密関連作業を行う工場などで主に使用されています。清浄度に適した手袋を選定する必要があります。
「革」にも牛革、豚革、羊革など種類があり、それぞれに適した用途があります。
基材と呼ばれる生地のベース素材に、樹脂を浸み込ませたり、コーティングしたりして天然の皮革に外観や感触を似せて作られています。本革特有の臭いもなく、フィット感に優れています。
振動を長期にわたって受けることで、手腕振動障害を発症することがあります。手腕に局所的な振動を与える恐れのある工具などを使う作業では、振動を軽減させる防振手袋の使用が必須です。
「タクティカル」とは、軍事作戦を遂行する上で「作戦遂行を支援するための」という意味の形容詞です。雨、泥、砂といった過酷な環境でもグリップ力が落ちないように作られています。
食品加工機械による事故のおよそ半数が「切創」「切断」による事故となっています。事故を防ぐには原因を追求し、工具/機械の取り扱いに注意すると共に作業内容に適した耐切創手袋の選定が必要です。
手指や手首上部の熱傷を防ぐための耐熱素材を用いた手袋です。インナーとして純綿手袋などを併用し、空気の層を作り、熱伝導を遅らせる工夫なども必要です。
架空配電、地中配電、電車線から電気自動車整備まで。活線作業や電源停止の検電時などに着ける耐電用の手袋です。
労働安全衛生規則で定められた厚生労働省検定に合格した製品を使用するように法令で義務付けられています。また、厚生労働省検定合格品は定期自主検査の実施義務があります。